アスリートの場合

私は荒川静香さんが好きだけど、たまたま村主章枝さんのインタビューを読んだ。
彼女の滑りは表現重視で「こう滑りたい!!」っていうのが凄く強い気がする。そのせいで、スポーツ競技であるフィギアスケートでは負けてしまうんだろうなと思う。


バレエもフィギアも技が完璧に決まった時だけ拍手(点数)がもらえる。逆に表現は見る人によって評価が違う。どっちも必要だけど表現がなくてはバレエは芸術じゃない。村主さんもフィギアのそういうところが好きだといっている。





◎プライド考
「一流のアスリートでありたいと、いつも自分に鼓舞している。」
つまり、どんな時も、もちろん練習で自分に向き合うときも、普段からプロである意識をもつこと。
美しい踊りは(演技)は普段の生活から!?

〜自分のスタンスを貫く〜
「美しさは人によって感じ方が違う。それを点数化されることには疑問もあるが、競技をしている以上結果を出さなくてはいけない。私自身、全身全霊で挑んでいけば、いつか自然のパワーや観る方たちの気持ちを集結できるかもしれない。そのエネルギーこそが採点につながっていくと、今は信じられる。スケートが好きだということを証明したい。だからバンクーバーで金メダルを目指します。」



◎努力について
〜孤独と戦う〜
「孤独ですが、私には戦いの場で一人であることが重要だった。」
アスリートはだいたい、チーム一丸となってとか、サポートチームが協力して勝利を勝ち取るするとか、支えの影があるのが普通だ。しかし村主さんは独りも大切だと・・・。なぜなら、ケガも転倒もミスもすべて自分の責任だと考えるから。バレエも同じ。大人数で踊っていても責任は自分の中にある。


〜こうなりたいから〜
「自分の力で(金銭的に・社会的に)スケートできるようになりたい。」
バレエもフィギアスケートも子どもに習わせるには膨大なお金がかかるもの。村主さんも両親に支えられて学生時代からスケートを続けさせてもらってきた。やっぱり自立したいと思ったらしい。そう思うと奮起するもの。



◎モチベーション
〜スケートが好き、スケートから離れられない〜
村主さんはスケートに魅入られている。子どもの頃の夢→今、芸術と技術の連鎖その奥深さに惹かれている。好きで、尊敬しているから続ける。そして探求しつづける。
「氷とエッジが出会うことで、陸上では出来ないことが可能になるんです。ダイナミックなジャンプも、高速のスピンも、複雑なステップシークエンスも、すべては人間が氷という舞台に立ったからこそ実行できる。そしてその技の種類は何百何千とあり、本当に奥が深い。スケートは私を別世界に導き、心を高揚させてくれる。その楽しさは子どもの頃も今も変わりません。」
バレエとフィギアスケートの共通点は、子ども時代からずっと続けて10〜20代が花というところ。。これは他にはない特徴だ。


〜使命〜
社会とのかかわりとして、「フィギアスケートの裾野をもっと広げたい」と思っているそうだ。オリンピック選手ともなると、影響力もある。トップバレリーナは何を考えているのか?やはりバレエ界の発展、新しい芸術の発見、文化を担い、守る。と、それに触れる教育や、生活の豊かさか。



〜探求〜
「信じたことを証明したい。」
自分流を持つことは表現者として大切。しかし受け入れられるかは恐いもの。村主さんはそれを貫いて“世界最高の
表現者”と称されるようになった。間違った方向に行かなかった要因は何だったのだろう?
やっぱりフィギアスケート競技の中で、フィギアスケートが人を感動させる良いツボを知り、実際自分がそこを敬愛しているからなのだろう。





*参考*
2006.11 ANA機内誌 『SKYWARD』より アスリートインタビュー 文:小松成美


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追加12/10ザ・サンデーを見て
GPファイナルへの切符を手にした村主章枝さん。
「金メダルへの執念がなければ、私の芸術性の進化はなかった。」

彼女も機内誌の北島康介選手の
「(水泳を)好きなことを証明するためには金メダルを取るしかない。」
という言葉を読んで、自分がアスリートである以上、金メダルを目指すことで芸術と一体になれると心がきまったそうだ。好きなことを続ける執念。とても難しいことだけど、村主章枝さんは26歳の今それを証明しようとしている。浅田真央選手、安藤美姫選手がいるなか、色々な迷いを捨てて、最後は自分らしさで金メダルへ近づいていく・・・・すっごい心の強さだと思った。