プロフェッショナルに学ぶこと3

moviva22006-12-11

『映画プロデューサー 鈴木敏夫さん』
言わずと知れた、スタジオジブリのプロデューサー!映画プロデューサーとは、企画から予算調達、アニメーターなどのスタッフ集め、そして宣伝戦略まで、いわば映画の始まりから終りまでの全ての責任を負う総責任者だ。千人もの人が関わる映画作りを「祭り」にしてしまう。

この「祭り」というところからも、仕事を非日常のようなものに変える仕事流儀は、私の最初にやりたかったテーマだ。
鈴木さんはプライベートと仕事の境界線を引かない。忙しくて引けないというより、「すべての時間を仕事に注ぎ込んだときに、そこでしか得られない喜びがあるから。」というからだ。バレエに向かうときもそれがベストなのだろうか?こういう情熱の持ち方もあるのだ。


◆ダンサーの個人主義主張とは?
また、鈴木さんは「感性」というものも当てにしていないし、自分という「個人」も信じていない。自分が生み出すものなんて、たかが知れていると思っている。
どんな人でも、自分にはないものを持っている。集めていったら、ものすごい力になるはず。
たしかにその通りだし、私はこの言葉が大好きだ。
時代の空気をつかむ、とか、お客さんが必要としているものを考えるとき、「最も信頼のおける情報源は、自分から半径3メートル以内」と鈴木さんは考えているそうだ。自分に身近なところで人を感じて、その人の後ろにあるもっと沢山の人々に作品を届ける。
しかし、古典のクラシックバレエはどうだろうか?以前に挙げたリゾート再開発の星野さんと同じで、やはり周りとの関係性重視だ。バレエダンサー一個人としては、これではダメなのではないか?
「時代と向き合う」ことが映画を作るテーマで、そこにクオリティをプラスして「うまく作る」と普遍的になる。しかし、「人間には時代によって変わらない普遍的な性質がある。」と茂木さんはいう。古典といわれる作品には、長い時間を経ても色あせない価値がある。クラシックバレエはまさにそれ。人々が受け入れ易い【物語と美しい絵】という根底はできあがっていて、感動の要因は用意されている。クラシックバレエを踊る時は「(時代と?)その普遍的な性質」にダンサーと振付家が向き合うのだ。「時代を読む」のではなく「解釈を加える」それが個性的で芸術なのだと思う。

だが、人に意見を求めないというのは、個性を追求するのとは違うと思う。自分と他人の折り合い・・・ここら辺が知りたいところ。答えが出せないところ。書かなくてはいけないところ!!



☆こんな努力考〜鈴木敏夫さん流〜
  1.目標を置いて、それに到達すべく努力を重ねる人。
  2.目の前のものをコツコツやっていったら、あるところへ出ちゃって、どこへ行くか分からない 人。
両方あって良いらしい。鈴木さんは2らしく、目標を持つのが苦手な人はこっちを試してみるといいらしい。


つづく

参考:茂木健一郎NHK「プロフェッショナル」制作班 (編集)『プロフェッショナル 仕事の流儀』より