プロフェッショナルから学ぶこと

プロフェッショナル 仕事の流儀〈1〉
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4140811064/ref=pd_sim_b_5/250-0855690-1198616
を読んでます。いろんなプロフェッショナルの仕事のツボを脳科学者、茂木健一郎さんが検証してる。
で、私も検証させていただくことにした。


『リゾート再生請負人 星野佳路さん』
仕事は負債を抱えて破綻しそうなリゾート、宿泊施設をプロデュースして再生させること。
辞めずになんとか残っている社員はみんな不安、あきらめという負の感情をもっている。
それをどうやってモチベーションを上げ、施設を再生していくか・・・・


◆何に向かって進むのか?
コンセプトを現場の従業員とともに決める。

「自分たちが最も得意とする人たちを(お客として)選ぶ。この人たちがきたら100%満足させられる、リピートさせますよといえる対象はだれ?」

ということを皆で考える。負の感情、そして自分が実現したいこと、自信のあることを模造紙に書き出す。
そして、皆の共感の得られるコンセプトが決まる。
つまり“こうなりたい”を実現させていく事が推進力になる。
「正しい事よりも楽しい事の方が大事。“こうなりたい”と感じてもらう事が重要」


これは例えばバレエ指導者にもあてはまるし、ダンサーが練習に向かう力にも関係しているかもしれない。前進を感じれなくなったら、自分に出来る一番手前にある“こうなりたい”を実現させればいい。止まって、進まない・・・と、つまらなくなり、嫌いになり、腐るより、どれだけ効率的なことか。

脳科学的にいうと、「人間の脳は成功体験からしか学ばない」らしい。
苦労が大事、とよくいわれるが、苦労の後の成功体験があって初めて人間はそこから学び取る。脳の学習方式は「うれしい」ことがあった時に、それを導いた行動を強化するという「強化学習」。それが負の感情を、正に転向する特効薬だそうだ。

私のバレエの先生はまったく褒めない。小さい頃から何かやろうとしても、たくさんの言葉を浴びせられ、説明され、結局何が正しいのかわからない。悪いことに正しいことができる人もいなかった。今の私はいいけれど、生徒の子供たちが萎縮して踊っているのを見て「やりたいこと」さえなくしてしまっているのかと思う。進むはずがないし、つまらないよね・・・。。


◆どう感情をコントロールするか?
星野さんの仕事スタイルでもう一つ目を引くのが、自分達で協議し判断させること。つまり「主体性」

「任せれば、人は楽しみ、動きだす」

脳的には
前頭前野を中心とする神経ネットワークがつくる“私”が、自ら行動を選択して、人生の結果を左右できるという認識を持つこと
さっき書いたように、人間は環境に対して働きかけ、そのフィードバックから考えや行動を修正していく。そのとき主体的にならないと、脳は本気にならない。無力感とは学びがストップしている時のこと。なげやり、無気力という負の感情を主体的に認識し、自ら選び取っていくことが感情のコントロール


ダンサーは主体性のかたまり。なぜなら稽古で自分の体に働きかけられるのは、自分だけだから。だから常に負の感情の壁にぶつかりっぱなし。穴も掘るし、はまる。
クラシックバレエのダンサーの場合それをどうやって克服するか。(正の感情に転向するか)
星野さん達は「コンセプトに正解はない。選択肢はたくさんあって、どれも正しい可能性がある。」
というが、実はクラシックバレエというのは正しいことが決まっている。つまり、あたりまえに主体性をもち続け、“こうなりたい”に向かい続けている。
私が考えるダンサーの感情コントロールは、

1、壁の克服方を学び続け、進み続けて、小さな成功をよろこびに変えていく。
2、誰かに褒めてもらう。認めてもらう。

だとおもう。ダンサーの皆様・・・・・皆様はどうしてますか?




◆星野佳路さんの考えるプロフェッショナルとは?

「常に完璧を目指そうとしている人。常に自分の足りないところを理解していて、完璧になるなんていうことはおそらく生涯あり得ないけれど、そこを淡々と目指している」

ツボに効く言葉です!

若い世代への言葉は
「楽しいと思える何かをもてる人と持てない人とでは、将来的に大きな差がつく。」
だそうでうす。



あと、闘う白鳥―マイヤ・プリセツカヤ自伝も借りてみた。古いかな?
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4163517405/sr=1-2/qid=1162822451/ref=sr_1_2/250-0855690-1198616?ie=UTF8&s=books

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追加・・・
バレエダンサーの主体性は個々そのもの。
組織では紆余曲折の目指す方向や解決過程を共感し、そこへ向かって主体性をもち、各々に取り組んでもらう。
ダンサーは本当に個々か?個人なのか?
クラシックバレエは正しいことが決まっているとはいえ、“こうなりたい”は一人ずつ違うし、体のつくりも一人ずつちがう・・・紆余曲折を解決する過程を共感する必要がない。
一緒に学ぶ関係は?→競走

バレエと先生と自分?個性をもった魅力のあるダンサーとなるためには、どこでそれを抜け出しているのか?